1993年に『顔に降りかかる雨』でデビューして以来、『OUT』『柔らかな頬』など数々の傑作を世に出し続けている桐野夏生さん。
2021年には、女性初の日本ペンクラブ会長に就任し、ますます活躍の場を広げています。
現代を生きる人々が抱える闇に注目した、力強い作風が特徴的です。
そんな桐野さんの新刊『真珠とダイヤモンド』が、2023年2月に毎日新聞出版より刊行されました。
今回の作品の舞台は、なんとバブル時代!
バブル時代に生きた男女の野心をリアルに描いたストーリーは、読み応え抜群ですよ。
実は、桐野夏生さんは私が1番大好きな作家さんでもあります!
そしてなんと、2023年2月に東京で行われたサイン会にも参加してきました。
『真珠とダイヤモンド』のあらすじや感想はもちろん、サイン会に行ってきたレポもご紹介しちゃいます。
本作が気になっている人は、ぜひ参考にしてみて下さいね!
桐野夏生という作家の魅力
桐野夏生さんは、1993年に『顔に降りかかる雨』でデビューして以来、『OUT』『柔らかな頬』など数々の傑作を世に出し続けています。
実際に起きた事件をモチーフに小説にしたり、近代的・近未来的なストーリーまで幅広い作風が魅力です。
男女差別や貧困問題など、日本または世界で起きていることを小説の中で問題提起しています。
どの作品にも共通することは、社会の闇や人間の心の闇を、これでもか!という程に描いていることです。
特に、女性が社会で受ける不当な扱いや理不尽だと感じる様々なことを、小説を通して世の中に訴えてくれていると感じます。
真っ直ぐで力強い世界観は、私が桐野さんを大好きな理由のひとつでもあります。
一方で、重いテーマが多いゆえに、過激で残酷な描写が多く、好き嫌いの分かれる作家さんでもあります。
読後ハッピーな気分になる作品は少なく、モヤっとすることも少なくありません。
また、桐野作品には、いわゆるいい人がほとんど登場しません。
だいたい、嫌なヤツです。笑
読み手を選ぶ作家さんではありますが、社会問題やリアルな心理描写が好きな人にはオススメです。
あらすじ
本作は、バブル時代に生きた野心溢れる男女の生き様を描いた物語です。
バブル時代と言えば、1985年から1991年に日本で起きたバブル景気のこと。
本作の舞台は、1986年に福岡の証券会社に新入社員として入社した2人の女と1人の男を中心に進んでいきます。
短大卒の小島佳那と、高卒の伊藤水矢子は、親しくなっていきます。
そんななか、社内で変わり者として有名になっていた望月昭平と関わりを持つことになり、マネーゲームに囚われていくのです。
読みどころ
なんと言っても、読みどころはバブル時代の空気感です。
1987年生まれの私は、バブル時代を知らないのですが、かなり楽しめました。
バブル時代に生きていた人なら懐かしく、バブル時代を知らない現代の若者なら驚くはず。
どんな世代が読んでも楽しめるはずだと思います。
丸善丸の内店で開催されたサイン会に行ってきた!
実は、2月21日に丸善丸の内店にて行われた、『真珠とダイヤモンド』のサイン会に参加してきました!
サイン会開始の30分ほど前から並び、ワクワク、ドキドキ・・♡
実は、2013年に『ハピネス』の刊行時にも新宿の紀伊國屋でサイン会に参加した経験のある私!
いつか絶対また桐野さんにお会いするんだ!
と願い続けて、10年越しに夢が叶いました・・!!
10年ぶりにお会いした桐野さんは、変わらず美しくてかっこいいハスキーボイス・・♡
1人5分ほどお話しすることができ、皆さんとても嬉しそうでしたね。
また、サイン会がある際は参加したいです!
サイン会の興奮ぶりを、私のインスタでリール投稿しているので、こちらも見て頂けると嬉しいです!
おわりに
今回は、桐野夏生さんの最新作『真珠とダイヤモンド』について詳しくご紹介してきました。
大好きな作家さんである桐野夏生さんの魅力も伝えられたのではないかと思います。
バブル時代は独特な時代で、今では考えられないようなことがたくさん起きていました。
世代によって、感じ方が変わるのではないかな?と思います。
バブル時代の光と闇のストーリーは、最強の作品です。
気になった方は、ぜひ読んでみて下さいね!